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【英語要約】サマライズの方法をIELTS9.0講師が徹底解説

TOEFLやIELTSでは要約(サマライズ)の問題が少なからず出題されます。

各テストで「サマライズしなさい」と問われた時、うまく話がまとめられず悩んだ経験はありませんか? 

 

TOEFLの統合型セクションやIELTSのスピーキングパート2など、限られた時間で情報をまとめるスキルは、多くの英語テスト受験者が直面する課題です。

しかし、この「サマライズ」のスキルは、テスト対策だけでなく、英語で読んだ記事を理解し、その内容を記憶する上でも非常に重要な能力となります。

 

要約にはコツがあり、それを知っておけば、試験で高得点を目指せるだけでなく、日頃の英語学習や、実際に英語でコミュニケーションを取る際にも、役立ちます。

この先で、英語の要約に役立つヒントを、具体的な例を交えながらご紹介していきます。

 

今回の内容はYouTube動画でもまとめているので、「動画で学びたい!」という方は下記からチェックしてください。


「しっかり勉強したい!」という方は、この記事で徹底解説しているので、ぜひ最後まで読んで確実にスコアを取得しましょう!

それでは詳しく解説していきます。

本題に入る前に正木先生って?

正木先生

正木伶弥

・TOEFL120点、IELTS9.0、英検1級

・日本生まれ日本育ち

・高校と大学はイギリス

・大学在学中に英語指導資格であるCELTA取得

・IDP公式IELTS教員研修終了

・British Council 認定 IELTS Expert

・著書2冊出版

日本人で数少ないブリティッシュ・カウンシル公認のIELTS Expertである正木伶弥先生。

IELTS9.0・TOEFL満点・英検1級の実績がある正木先生が、自身の経験をもとにIELTS勉強法を語ってくれます。

 

TOEFLやIELTSで必須:英語の要約(サマライズ)とは

サマライズとは、文章を短く簡潔にまとめることです。

長い文章や話、動画など、たくさんの情報の中から、一番大切なポイントだけを選び出して、それを短く、そして分かりやすくまとめるスキルのこと。

 

TOEFL iBTやIELTSといった英語の試験で、読んだり聞いたりした内容を要約する問題が多いです。

 

エッセイには「導入→本文→結論」といった厳密な型がありますが、英語の要約には「必ずこの形にしなさい」という決まったルールがありません。

だからこそ、「一体どうやってまとめたらいいんだろう?」と戸惑ってしまう人も多いのではないでしょうか。

 

 

言語で変わる要約スタイルの違い:ドイツ語話者と英語話者の比較実験

私のお気に入りの実験に、ドイツ人とイギリス人のバイリンガルを被験者としたものがあります。

この実験では、ドイツ語と英語を流暢に話す2つのグループに、短く忙しい街の情景を映した動画を見せ、その内容を要約させました。

 

この時、ドイツ人には英語で数字を数えさせながら、イギリス人にはドイツ語で数字を数えさせながら動画を見せました。これにより、脳を意図的に「英語モード」や「ドイツ語モード」に切り替えた状態で要約させたのです。

 

その結果、ドイツ人が「英語で数を数えながら見た映像」を要約する際には、まるでイギリス人のようにまとめる傾向が見られたのです。

同様に、イギリス人もドイツ語モードに入っている時は、ドイツ人のように要約しました。

脳が「英語モード」の時と「ドイツ語モード」の時で明確に違いがあったということです。

 

では、この実験において、ドイツ語話者と英語話者の要約は具体的にどのように異なったのでしょうか?

 

ドイツ語話者の要約スタイル:目標や予測に焦点

ドイツ語話者、あるいはドイツ語モードに入っている人の要約は、「目標」や「予測される目的」に大きな焦点を当てる傾向がありました。

例えば、女性が車に向かって歩いている動画の場合、「女性が車を運転しようとして車に向かっています」のように、その行動の意図や将来的な目的まで含めて要約するのです。

 

英語話者の要約スタイル:動作(アクション)に焦点

一方、英語ネイティブの要約は、「動作(アクション)」にピンポイントで焦点を当てる場合が多いです。

 

同じ動画の場合、「女性が歩いていました」と簡潔に述べるにとどまります。

さらに情報を追加するとすれば、「かなり早いペースで歩いていました」のように、歩き方そのもののディテールに言及する傾向があります。

行動の裏にある目的を推測して述べることは少ないのが特徴です。

 

日本語話者の要約スタイルと英語テストでの注意点

この実験には日本語話者は含まれていませんが、日本語話者は「ディテール(詳細)」に非常に注力する傾向があると言われています。

 

例えば、街の情景が映る動画であれば、街並みの描写(看板や人の数など)を先に話したり、歩いている女性について述べるのであれば、その服装や髪型、靴といったディテールに言及したりするかもしれません。

 

もちろん、どの言語の要約スタイルが優れているということはありません。

しかし、英語話者が作成した英語テストにおいては、ディテールに縛られすぎると、うまくまとまらないと評価される可能性が高まります。

 

これは、言語の文法構造に起因するものであり、英語話者にとっては「これが自然なまとめ方だ」という認識があるため、変えがたい部分です。

 

英語テストで高得点を取るための要約練習法

英語話者が作ったテストで高得点を狙うのであれば、英語話者的な要約の仕方に慣れることが近道です。

 

普段から意識して練習することで、このスキルは向上します。

例えば、「午前中の出来事を要約してみる」という練習をしてみましょう。

 

多くの日本語話者は、「何時に起きて、朝食に何を食べて、着替えて…」と、順序立てて詳細に説明しがちです。

しかし、英語的な要約を目指すのであれば、メインの「アクション」に絞って先に述べる練習をします。

 

私自身の例で、午前中のアクションを4つに絞ってみます。

「起きて、食べて、電車に乗って、撮影した」となります。

これを最初に述べ、その後に必要であればディテールを肉付けしていくのです。

 

私がTOEFLを受験した際も、要約のセクション(特にスピーキング)は非常に難しかったのを覚えています。

 

ディテールが曖昧な部分もありましたが、何が根本として起こったかという「アクション」の説明は合っていたため、結果的に良いスコアが取れました。

 

日本のテストであればディテールが合っていないと大きく減点されるかもしれませんが、英語圏のテストでは、まずアクションが正確にまとめられているかが重視される傾向があると言えます。

日本語話者の生徒さんを見ていると、正確な説明をしようとディテールに注力しすぎて、話が膨らんでしまうケースをよく見かけます。

 

大切なのは、メインのアクションを効率よく抜き出すこと。

すべてを伝えようとするのではなく、「これとこれがメインのアクションでした」と簡潔にまとめる意識が重要になります。

TOEFLやIELTSの英語話者が作成した試験では、言語による思考体系の違いがフィードバックに影響することは、要約の方法に限らずしばしば見られます。

 

このような課題を克服するためには、ネイティブ講師によるオールイングリッシュのレッスンも非常に有効です。日本語話者とは異なる視点から、テストに直結したフィードバックを得ることができるからです。

 

まとめ

母国語や情報を処理する言語によって、情報のまとめ方は異なります。

英語話者には英語話者ならではの特徴的な情報のまとめ方があり、英語話者が作成するTOEFLやIELTSのようなテストを受ける際には、それに則った要約をすることが高得点への一番の近道となります。

 

最後に

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2025/08/01

執筆者 この記事を書いた人:ryoto