English Innovations スタッフブログ

海外大学進学コース(EAP)とは??海外大学への準備は完璧!!受講生に聞いてみました。


元English Innovationの生徒でもあり、現在は大阪校でアルバイトをしてくれているChisato
生徒のときはTOEFLを、アルバイトをしながらも海外大学院進学のためにIELTSのコースを受講し、更には進学準備コースEnglish for Academic Purposeも受講しました。

以前TOEFLとIELTSの受験経験者としてブログにも登場してもらいました。
ブログはこちらから→IELTSとTOEFLの違いとは?両方受験した生徒に聞いてみました

・EAPコースとは?

English for Academic Purposeとは大学進学準備コースです。
大学に進学後に実際に授業で必要となるアカデミックスキル、大学論文形式のライティング、ディスカッション能力、自分の意見を短くまとめ発表するスピーチ能力を身につけるためのコースです。

コースを修了することで
・3つのタイプ(personal, persuasive, informative)の1~2分のスピーチの方法
・3つのタイプ(personal, persuasive, informative)のアカデミックエッセーの書き方
・大学形式のリサーチペーパーの書き方

を身につけることができます。

前述した基礎力をつけてから大学に進学できるといいのですが、実際に基礎的なアカデミックスキルを身につけることができるのは大学に入学後となります。

そのため、最初の学期では必要以上の時間をクラスの準備、課題に費やすこととなり、
また、いいグレードを取ることは簡単ではありません。

たとえTOEFLやIELTSといったアカデミックテストで高得点を持っている生徒でも、最初の学期では特に苦労し、単位を落としてしまうこともあります。

そうはならないためのEAPコースです。
このコースでは基礎のアカデミックスキルを日本にいながら習得できるため、
クラスの準備や課題に費やす時間を短縮することができ、高いクオリティのものを最初から作成できるようにするための、いわば大学進学後の留学生活をより良いものにするための準備コースなのです。

これは大学進学後に必須単位として取得しなければいけないEnglish101をパスするために必要不可欠なスキルであり、大学進学後、卒業までに必要な基礎のアカデミックスキルでもあります。

・経歴

IELTS: 7.0(Reading 7.5, Listening 8.0, Writing 6.0, Speaking 6.0) 2021年
TOEFL: 70(Reading 18, Listening 20, Writing 18, Speaking 14) 2018年
留学経験:カナダ4ヶ月(高校生の時に1ヶ月、2019年3ヶ月)

2017年から約1年間TOEFLのクラスを受講、その後2019年よりアルバイトとして大阪校で働いてもらいながら、定期的にIELTSのクラスを受講していました。

学生のときは大学で研究をしながらTOEFLの勉強をし、卒業後はアルバイトを掛け持ちしながらも勉強をコツコツと続けて、高得点を取得し、2021年9月にUniversity of British ColumbiaのMaster of Food Scienceに入学が決まっています。

・EAPを受講した理由

English for Academic Purposeの存在、どんなコースなのかはカナダに留学したときに知っていて、そのクラスが海外の大学や大学院に進学する人向けかつ、プレゼンの仕方や、アカデミックWritingの書き方を学べる授業であり、そのクラスがEIで実施されることを知り、今後の自分に必要になるものだと思ったので、受講を決めました。

IELTSやTOEFLのSpeakingやWritingが使えないからではなく、Academic Purposeでの新しいスタイルを学ぶ必要があると判断したのも1つの理由です。
私はMaster of Food Scienceをこれから学ぶため、研究をする時間も多くなるということは間違いないので、大学院進学して授業が始まってからレポートのまとめ方やプレゼンテーションの仕方がわからないと研究に打ち込むこともできず、課題の提出に必要以上に時間がかかってしまうと思うので、進学してから習うようでは間に合わないとも思っていたことも受講を決めた理由です。

・授業内容

Speech

SpeechクラスではPersonal Speech、Informative、Persuasive3つの対応のスピーチを習いました。
クラスでは、とにかくスピーチでした。毎週必ずスピーチをする機会が与えられます。各週で、どこに重きを置くかが異なり、例えば、informative speechでは情報をまとめて述べること、persuasive speechでは聞いている人の意見を覆すようなプレゼンをする必要があったりと、毎週同じことをすることはありませんでした。

また、そのスピーチはクラス内で一人づつ発表するので、他の人のスピーチから得られるものもありました。TOEFLやIELTSのspeakingでは、speechというよりもconversationよりのところがあるかと思います。
私個人としては、Academic speechのクラスで、自分の意見をただ述べるだけでなく、聞いている人のことも考えて構成する必要があること、どうやって反対意見をもつ人たちの興味を自分のプレゼンに向けるのか、様々な情報をいかに簡単にしてまとめることが大事なのかを学びました。
年齢、職業、分野など、様々な人たちと受講するので、スライドの作り方や魅せ方、話し方がそれぞれ違っておもしろいなと感じました。

Writing


Writingのクラスでは、どうやってアカデミックWritingを書くのかを主に教わりました。
Speechのクラスと同じように3つのタイプPersonal、Informative、Persuasiveのライティングを習いました。

TOEFLやIELTSのWritingでは、引用の仕方や論文やウェブサイトから得た知識をどのように自分のessayに書くのか、というスキルは特に求められていません。ですが、大学や大学院でのレポートでは求められます。
私は日本で大学を卒業しているので、日本語で論文をまとめたり、レポートを書くことは特に問題なくできますが、Academic writingを書くにあたり、様々なルールがあり、それに則って書かなければなりません。
Aの場合はaだけど、Bの場合はcみたいな感じで、さらにそれらの例外もあったりしたので、何回も混乱しました。

そのスタイルやルールを学べる授業になっていて、毎週課題として、Writingの宿題がありました。正直、Writingが苦手なこともあり、そのルールに則って書くことは簡単ではなく、何回も授業内で共有されたスライドを見ながら進めました。

・オンラインでの受講について


今回が初めてのオンラインレッスンだったのですが、思ってたよりも特に受けにくいという印象はなかったです。

Speechのクラスでは、スピーチをすることもあり、比較的生徒の発言が多かったように感じます。speechの発表者に対して、先生からはもちろん、生徒から質問したりすることもあり、interactiveな感じでした。
一方で、writingのクラスでは、質問がある人、もしくは先生からの問いに対して答えられる人が回答するような雰囲気で、speechのクラスよりは発言が少ないように感じました。


授業中は必ずビデオをオンにしてみんなの顔を見ながら授業ができているので距離感を感じることはなかったです。授業中はトピックについてきちんとみんな英語のみを使って話すことが普通で、トピックに対してしっかり話しておかないと授業についていけなくなってしまうこともあり、授業を通して、それぞれのことを知ることができました。また、オンライン上で数人に別れてのディスカッションなどがあり、話す機会がゼロではなかったのですが、もっと話したりしてみたいなと思っても、なかなか話すことができなかったのは少し残念ではありました。

また、オンラインレッスンという性質上、参加者全員のインターネット環境はとても重要だと思います。Zoomを使って受講するので、授業をしてくれる先生も受講する側の生徒も、スムーズに応答できる環境が求められると思います。

オンラインレッスンであるからこそ、より積極的な姿勢が求められるし、積極的な姿勢で授業を受けることで、より得るものも多くなるという印象でした。

オンラインレッスンなので、授業中に気を抜けるなんていうことは一切なく、しっかりと集中することができました。

・課題について


受講を決める前にどんな感じのコースになるのかを聞いたときに、相当な量の課題が出ると思うよと言われていたので、余計に思うのかもしれませんが、毎週の宿題の量は想像よりもはるかに少なく感じました。

最終のessayとspeechについても、どちらも多い、負担と感じることはありませんでした。speechについては、essayでまとめた内容をspeechに用いることがほとんどだったので、内容を理解してもらえるように、noteを作るところが少し大変だったかなと感じますが、手に負えなくなるほどではありませんでした。

essayについては、最終提出までに時間があったことや、最終のessayに向けたWritingを毎週の課題としてこなしていたので、量について特に何も感じませんでした。難易度としてもそこまで難しいものではなかったかと思います。

essayとspeechとどちらも、内容は自分の専攻したい分野を調べて書くだけだったので、そこまで苦に感じることはないと思います。

ただ、私の場合は日本の大学で似たようやエッセーを書いたことや、カナダ留学中にアカデミックコースを受けたことがあるので、決して簡単ではないものの、完全に新しい取り組みではなかったので、このように感じたのではないかとは思います。

受講後English Innovationsでのアルバイト中にアカデミック担当の方と話した際に、日本の高校を出たばかりの生徒さんたちはやり方そのものに難しさを感じていたり、最初の2,3週間はプライベートチュータリングまでに課題がまとめれていなかったり、ということも多かったようなので、受講するにおいて課題をこなす覚悟はしておいたほうがいいと思います。

・チュータリングについて


チュータリングでは、授業内で聞けなかったことを聞くことができたのがよかったなと感じます。授業内で聞き逃したことはもちろん、授業を受けた上で課題に取り組みましたがやはりその中で疑問生まれることもあったので、その点をチュータリングで聞くことができました。

チュータリングではエッセーの文法を確認するというわけではなく、内容が課題に沿ってできているのか、スピーチの流れがおかしくないか、重要な情報が抜けてしまっていないか、といったことを確認することが重要かと思います。

ただ、準備をしていたとしても、十分にwritingもspeechもしっかりと疑問をクリアにして、完璧なものを仕上げたいと思うと1時間では足りず、できればもう1時間できればよかったなと思います。

・受講をして得たもの


EAPの受講を通じて、どのようにプレゼンするのかをより詳しく学ぶことができたと思います。今までプレゼンをする機会がなかったわけではありませんが、どうすれば誰が聞いてもわかるようなプレゼンができるのか、そうするにはどのようにプレゼンを作るのか、どうやって聞き手を引きつけることができるのかを、改めて理解しました。

また、どのようにAcademic writingを書くのか理解できたことは特によかったなと感じる点です。やはり、Academic writingの書き方を教えてくれるところはなかなかないですし、でも海外に進学するのであれば必須になることなので、それを大学院に行く前に学べて本当によかったです。個人的には、毎週のwritingをすることによって、文章の構成やvocabularyの幅も広がったと感じます。

特にWritingのクラスで学んだ、引用の仕方は要になると思うので、そこを重点的に活かしたいと思います。また、プレゼンの仕方も、人それぞれで違っていたので、その違いを自分のプレゼンにも応用して、より効果的なプレゼンができるようにスキルアップさせたいなと思います。

英語力を伸ばすというよりも、大学や大学院のアカデミックスキルが求められる場で必要なアカデミックスキルと身につけることができたのが、最も大きな収穫だと思います。

・良かった点、悪かった点


IELTSやTOEFLでは使うことのない形式ではない形式を知ることができたことが一番良かったのではないかと思います。長くIELTSやTOEFLをすればするほど、その書き方になってしまっていて、それが最善ではなくても、スキル自体は使えることもあることを知ることができたのも良かったです。
今まで勉強をしてきたことが活かせるけど、さらにスキルアップが必要だなと思いました。

悪かったというわけではないですが、こうだったら良かったな、と思うのは、プライベートレッスンの時間が合計2時間あればよかったなと思います。今回は1時間しかなく、Writingを重点的にスキルアップしたかったので、1時間をWritingに費やしましたが、もしもう1時間あればSpeechの方にも力を注げたのではないかなと思います。

受講しているどの生徒も英語力はもちろん問題はなかったと思うのですが、英語のスキルではなくアカデミックスキルを学ぶコースなので、それぞれの生徒のバックグラウンドによってクラス分けがあるとより良かったのかなと思うところはあります。

オンラインレッスンでなかなか他の生徒さんと直接話すことができなかったので、もっと他の生徒さんと話して見たかったな~とは思います。

・まとめ


今回、EAPを受講してみて感じたことは、「圧倒的練習量が必要!」です。TOEFLもIELTSも反復練習が必要だと思いますが、EAPも同じでした。1回だけでできるようになるなんてありえません。海外の大学もしくは大学院に進学するということは、現地の学生と肩を並べて勉強していく環境になります。現地の学生はそれまでのキャリアで、EAPで学んだようなSpeechやEssayの経験を積んでいます。その人達と同等のレベルまで自分のレベルを上げるには、EAP受講期間だけで終わらせてはいけないと思います。EAP受講したから、ということだけでは、意味がありません。

私の場合は、大学院での授業が始まる約5ヶ月前から始めましたが、早く始めるに越したことはないと思います。EAPの受講期間は6週間で、その期間だけでEAPで学んだこと全てを習得し、自分のものにできることは不可能に近いと思います。大学や大学院の授業が始まる前に、できる限りそのスタイルを使いこなせる力をつけるには、早めの受講とそこで学んだことをたくさん練習することをおすすめします。

進学したい大学や大学院が決まっていて、TOEFLやIELTSのスコアが取得できた方には特におすすめです。もしくは、今後留学の予定がなかったとしても、英語で論文を書きたい方やそのスキルが必要になるかもしれない方も受講してみるといいかもしれません。
どんな年齢でも、どんなバックグラウンドを持っていたとしても、積極性が求められるので、聞いてるだけの授業を望んでいる人には向きません。授業を聞いて、そこで学んだことを実践するところまでがEAPの授業なので、課題の量が気になる人はある程度の覚悟が必要なのかもしれません。特に大学生活の経験がない方は、English for Academic Purposeそのものの前に、どうやって課題を進めていくかがネックになる可能性があります。
日本語ですら、こんな授業はないと思いますし、少しでも大学や大学院進学を海外で考えているのであれば、早かれ遅かれ、受講するべきだと思います。

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2021/07/30

執筆者 この記事を書いた人:Yohei Otsuka

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イングリッシュイノベーションズ代表取締役CEO。2005年に渡米、留学会社を現地で設立。日本帰国後、2014年に当校を設立。現在は日・英・比で学校運営に携わる。2022年にはIELTSの運営会社であるIDP Educationと共著でIELTS公認問題集を出版。