TOEFL・TOEIC・英検・IELTSの違いとは?受験すべきテストの結論【比較】
英語力試験には、たくさんの種類がありますよね。
最近だとVersantやDuolingoなどの試験も台頭してきましたが、メジャーどころで言えば「英検」「TOEIC」「TOEFL」「IELTS」といったところでしょうか。
一概に英語力試験といっても、上記4つの試験には、目的はもちろん、出題形式やスコア取得後の活用法に大きな違いがあります。
そこで今回は、上記4つの英語資格試験の違いを比較しつつ最近の同行について考察していきたいと思います。
・価格の違い
・目的の違い
・受験者数
・試験時間
これらの比較をしつつ、スコア証明の有効性や試験の概要についても触れていきたいと思います。
TOEFL、TOEIC、英検、IELTSの比較
上記の表を元に、4つの試験の比較をしていきましょう。
なお、Duolingoについての詳細を知りたい人は別ページで解説しています。こちらも合わせてどうぞ。
受験者の目的は?
どの試験を受けるかどうかを決めるにあたってまず注目してもらいたいのは、目的です。何のために試験を受けるかによって受験すべき試験が異なるからです。
それぞれの試験の対象者を以下に。
■英検
・受験で活用したい方(主に推薦やAO入試)
・日本における英語力を証明したい方
■TOEIC
・就職、転職活動をする方
・昇進試験など、キャリアアップを考えている方
・ビジネス英語力を測りたい方
■TOEFL
・海外、特に北米への大学、大学院へ進学を考えている方
・英語4技能、とりわけアカデミック分野の英語力を証明したい方
■IELTS
・海外大学、大学院進学を考えている方
・ヨーロッパ、オセアニアへの移住を考えている方
・英語4技能の英語力を測りたい方
受験者数の違いを比較
つぎにそれぞれの受験者数の比較をしてみましょう。受験者数が多いという事は、影響力があるという事。とは言え、どこでそのスコアも使いたいのかも重要です。
英検
2020年度受験者数:3,678,161人(全ての級の合計)
中学生以下の受験者が多く、日本では圧倒的な数です。
TOEIC
2021年度受験者数:2,301,900人(TOEIC Speaking & WritingとTOEIC Bridgeを含む)
でした。コロナで一時期数を減らしていましたが盛り返しました。
TOEFL
世界では80万人程度です。正式には公表されていませんが、日本国内の受験者は約80,000人程度だと思われます。
おそらくコロナ禍で留学生が減少した事もあり昨今は減少傾向にあります。
IELTS
IELTSは日本国内では5-6万人程度と、この4つの中では一番少ないですが、近年は試験会場も増やし、増加傾向にあります。TOEFLに追いつくのは時間の問題かと思います。
英語試験の料金比較
受験理由にもよりますが、単純に自分の英語力を測る、結果を目標にしたいという事でしたら、料金や試験の科目も重要ですね。
ざっくり言うならば、TOEICや英検が1万円しないぐらい。TOEFLとIELTSは3万円前後といったところ。日本の試験である英検や、2技能試験であるTOEICの方が安い傾向。一方で、TOEFLやIELTSは4技能を測る試験かつ、海外で普及している試験なので、価格的にはしてしまいます。
何度も受験するとなると当然料金は安い方が有り難いですが、国外で活用したいのであれば、日本だけで普及している試験のスコアをとっても意味がありません。
TOEFL、TOEIC、英検、IELTS。それぞれの特徴
それぞれ各英語試験の特徴とテストの概要を解説していきます。
TOEIC:就職活動に必須!?
引用:TOEIC公式HPへ
まずはTOEICから。ビジネス英語力を測る上で最もポピュラーなテストですね。
・就職や転職活動
・昇進
・海外転勤
など、の基準として、企業が最も活用しています。
TOEIC公式サイトによると、約70の企業が採用時にTOEICスコアをチェックしていると回答しています。
採用・昇進には、どのくらいのスコアがあればいいのかと疑問に思ったあなたは、こちらの頁も参考にしてみてください。
採用・昇進時に求められる基準、TOEICは何点?スコア別企業一覧【まとめ】
・基本の試験はリスティングとリーディング力のみを測る試験。
・リスニング100問、リーディング100問で構成
・英検のように級分けはなく、初級者も上級者も同じ試験を受けます。
・全て4択の選択問題となり、10点~990点で採点。
英検:小、中学生の受験者が激増中
引用:英検公式HPへ
英検は、私たち日本人がもっとも馴染み深いのではないでしょうか。小学校から中学生の間に受験された方も多いかと思います。
英検の主な活用法としては、受験や進学の際です。
中学校から大学まで、多くの教育機関で、入試における内申点の加点や、試験免除を認められています。
・受験する級によって試験の難易度が異なる
・5級から1級まで、7段階で判定
・スコアではなく、「合格」か「不合格」で判定されます。
・級により合格に必要な技能が異なる
・上位級になると2次試験が有り、英作文や面接もあります。
※1次の合格者のみ
TOEFL:北米の大学出願に有効な
引用:TOEFL公式HPへ
TOEFLは、日本をはじめとした、英語を母国語としない国の人々を対象に実施されているテストです。
TOEFLは海外留学のための試験で、アメリカやオーストラリアなどの教育機関で入学基準として用いられています。特に北米で強いです。
なので、TOEFLの内容は全てアカデミック(学術的)なものとなっています。
・リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4セクションで構成
・大学出願を主目的としており、世界中の大学の受験資格となっております。
・リスニング音声の会話も、講義室や学内での会話が中心
・スコアは各セクション30点の、合計120点満点
IELTS:海外大学進学や移住なら
引用:IELTS公式HPへ
IELTSは世界的に見ると受験者数がTOEFLよりも多く、四技能を測る試験では世界で最も普及している英語試験です。
・アカデミック
・ジェネラル
と2つの試験種が有り、アカデミックは主に大学などの教育機関が、ジェネラルは移住の際の資格となっています。
IELTSテストの概要
・リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4セクションで構成
・バンドスコアで判定、最高は9。
・スピーキングパートは実際に外国人と面接を実施
・日本では英検が広報を担っており、普及してきている
結局、どの試験を受けるべきなのか?
それでは目的別にどの試験を受けるべきか、
そのポイントを考察してきましょう。
英検やTOEICは日本で最も通用する試験
目的にもよりますが、日本国内で使うなら英検かTOEICがオススメです。
理由は2つ。1つ目の理由は、この2つの試験が「日本国内」においては試験受験者数が桁違いに多いからです。受験者数が多いという事は影響力があるということ。
英検は日本の教育機関において多く採用されており、入学試験や大学などで単位取得時に優遇される場合がありますし、TOEICもビジネスシーンで最も使われている試験です。
2つ目に、日本の英語教育を受けてきた人には、英検とTOEICがスコアを取りやすいからです。日本人にとってはTOEFLやIELTSで高いスコアを取得するのは簡単では有りません。
とりわけライティングやスピーキングのパートは日本人にとっての壁。2技能試験であるTOEICや、日本の英語教育の延長線上にある英検と比較してもかなり難しい試験です。
海外大学進学ならTOEFLかIELTS
悲しいかな、海外の教育現場において、英検とTOEICの認知度はほぼゼロです。なので、海外の大学進学や留学を目指しているのであればTOEFLかIELTSを受験するのが一般的です。
最近ではDuolingoも世界的には普及してきていますが、受け入れている大学の数で言えば、TOEFLやIELTSの3分の1程度。この数自体が受験できる数にそのまま反映されますので、メジャーな試験を受けておくのがオススメです。
【参考】TOEFLを受けるか、IELTSを受けるかはこちらの頁を参考にしてください。
>>IELTSとTOEFLを徹底比較!両方受験して分かった7つの違い
移住ならIELTS
移住を考えている方にもIELTSのスコアは有効です。イギリスやオーストラリアなど一部の国では移民ビザを取る際、英語力の証明が必要となっており、IELTSスコアの提出が求められます。
移住目的なら受ける試験はジェネラルでOK。アカデミックよりは設問の難易度が下がります。
TOEFL、TOEIC、IELTSのスコア、どうやって伸ばせばいいのか分からない!?
以上、「英検」「TOEIC」「TOEFL」「IELTS」の違いについてまとめました。それぞれの違いを知ることができたでしょうか?
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