IELTS試験とは【初心者向けにマルっと解説します】
このページでは、受験者数300万人超え!最も世界で使われている英語試験の1つ、IELTSという試験について解説します。
海外大学進学はもちろん、海外への移住などの必要要件にもなっているIELTS。
今回はこのIELTSというテストがどんなものなのか?
「料金」や「受験者数」といった、一般的な統計データから、「試験内容」や「受験方法」まで、まるっと解説したいと思います。
本記事を読めば、IELTSテストを受験すべきか、また今日から何を準備すべきかのヒントが得られるようになっているかと思いますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
IELTS試験とは?
IELTSとはInternational English Language Testing Systemの略で、
・ケンブリッジ大学英語検定機構
・ブリティッシュ・カウンシル(英語文化振興会)
・IDP Education(国際教育サービス事業)
の3団体によって協同運営されています。
現在では、イギリス、アメリカ、オーストラリアなどの140カ国以上の教育機関、国際機関、政府機関で採用されている世界的に認められた英語運用能力試験です。
IELTSの受験者数
2017年の時点で世界で年間300-350万人の受験者数が報告されており、日本では5万人の受験者を超えたか、、、、と言う感じだと思います。
良くTOEFLと比較されますが、2022年現在、上の図の通り、Googleトレンド(検索回数)で見てみると、最近ではIELTSがTOEFLを抜く勢いですね。
受験者数のデータなどの詳細は以下からどうぞ
IELTS試験の種類
実はIELTS試験には3つの種類があります。
- Academic Module(アカデミックモジュール)
- General Training Module(ジェネラルモジュール)
- IELTS for UKVI
以下にそれぞれの説明を入れておきます。
試験の種類①: Academic Module
IELTSと言えばこれ。もっとも一般的に使われているモジュールです。
「英語で授業が行われる大学や大学院に入学したら、授業を理解できる程度の英語力があるか」を評価、判断するものとして使用されています。
イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを含む多くの大学や大学院では、このAcademic Moduleが試験の要件として利用されています。
試験の種類②:General Training Module
英語圏での就業、職業訓練など、学業以外の目的で留学・移住を希望としている、もしくはオーストラリア、カナダ、ニュージーランドへの移住申請をする際に必要となってくるものです。
日本では、まだ受験者数はかなり少ないです。
試験の種類③:IELTS for UKVI (UK Visa and Immigration)
英国政府が認める Secure English Language Test (SELT) のひとつで、英国ビザ申請のために必要な英語能力証明テストです。
このIELTS for UKVI もAcademic と General Training という2種類の試験形式に分かれます。
しかし、上記で説明した従来の IELTS とは試験内容と採点方法に違いはありませんので、試験対策に影響は出ません。
IELTS試験に関する基礎知識
ここでは、それぞれのIELTS試験ではどのようなスキルのテストがあるのか試験料は、どれくらいの頻度で試験があるか、と言ったIELTSの基礎知識を確認していきましょう。
IELTSの試験内容
IELTSはライティング、リーディング、リスニング、スピーキングの4技能に試験が分かれて行われます。(ライティングとリーディングに関しては、Academic ModuleとGeneral Training Moduleで問題内容が異なります)
試験は紙で受けるか、コンピュータを使って受講することが出来ます。おおよそ2時間40分と長い試験時間となっています。
スピーキングセクションは、筆記の場合2日後、コンピュータの場合は、ほとんどが試験当日に受講します。
(日本英語検定協会)
受験料
・通常IELTS :25,830円
・IELTS for UKVI :30,600円
試験方法
・筆記
・コンピュータ
(どちらの試験方法を必要とするかは、出願先に確認しましょう)
試験日程と会場
全国16の都市でほぼ毎週実施。最近ではコンピュータで受けれる試験会場がどんどん増えており、ほぼ毎日行われています。
東京テストセンター:札幌・仙台・埼玉・東京・横浜・長野・金沢・静岡
大阪テストセンター:名古屋・京都・大阪・神戸・岡山・広島・福岡・熊本
申し込み方法
公益財団法人日本英語検定協会のHPから:インターネット・郵送
一般社団法人JSAFのHPから:インターネット
(申し込み際にパスポート番号が必要です)
試験結果
合格・不合格はなく1.0〜9.0のバンドスコアで示されます。
各技能の英語力もこのバンドスコアで評価されるほか、総合評価とオールバンドスコアが与えられます。
それぞれのスキルごとに1.0〜9.0のバンドスコアで出てオーバーオール(平均点)が1.0〜9.0でスコアが出ます。
ex:
バンドスコアがリーディング6.0、リスニング5.5、ライティング6.0、スピーキング5.0
4スキルの平均5.625となるので、切り下げとなり、オーバーオール5.5となります。
(これらの成績も受験するタイプによってスコアの受取日が異なります。筆記の場合は受験日の13日後、コンピュータの場合は5〜7日後)
日本人のIELTSの平均スコア
2018年の日本人のアカデミックモジュール、平均スコアは以下の通り
リスニング:5.87
リーディング:6.05
ライティング:5.43
スピーキング:5.75
-----------
オーバーオール:5.75
参考:https://www.ielts.org/research/test-taker-performanceより
IELTS筆記試験とコンピュータ試験の違い
基本的に試験内容・採点基準・試験時間・スコアの有効期限・受験費用はどちらも同じです。
上記で示した以外での違いは、受講回数が1日1回の筆記試験に対し、コンピュータ試験は1日に2〜3回開講されており、コンピュータならではの試験方法が施行されます。
例えばライティングでは、筆記試験は紙とペンで書いていきますが、コンピュータ試験はキーボードにタイピングすることになります。また、リスニングは会場全体に流される音声ではなく、ヘッドフォンを装着して聞くことになります。
紙で受験するか、コンピュータで受験するか、迷われている方はこちらで詳細を説明しています。ご参考まで。
IELTSの問題構成
上記の基礎知識で説明したように、両Moduleともリスニングとスピーキングセクションの内容は同じになります。
リスニングセクション
Task :1日常会話
2〜3人の電話でのやり取りが一般的で、電話番号や時間、名前や住所などを問われることが多い。
Task 2:日常説明
1人の話し手により、日常生活に関わる説明が読まれる。それを聞きながら穴埋めや、短い質問に答える。
Task 3:アカデミックな会話
2〜4人が研修や学校での場面で話された内容に対して、穴埋めや、短い質問に答える。
Task 4:アカデミックな説明
1人の話し手により、研修や学校での場面が説明されるほか、ニュースについても話や講義形式で出題されることもある。
スピーキングセクション
(面接官とインタビュー形式)
Task 1:自分の名前や出身地、趣味や家族の事について10個ほどの質問をされることが一般的。
Task 2:タスクカードにて指定されたテーマについてスピーチを行う。1分程考えた後(メモ取り可能)、1〜2分で話す。
(この際、ストーリーを考えたりすることもあるため、想像力が試される)
Task 3:Task 2で出題されたテーマに沿って4〜5分ほど、質問の受け答えを交えて面接官と議論を行うものが一般的である。
(具体的にどのような会話なのかは公式サイトに例が載っています)
リーディングセクション
ここからは、各Moduleによって問題内容が異なります。
Academic Module
書籍や雑誌、新聞などから一般教養についての文章が、各パッセージ900文字前後で出題される。
General Training Module
上記の内容に加えて、広告やチラシ、パンフレットなどからも出題される。
2つ目のパッセージまではAcademic Moduleで出された文字数より少ないが、3つ目のパッセージは長くなる。
ライティングセクション
Academic Module
Task 1:棒グラフや折れ線グラフなどの様々な種類の表や図のデータを見て、主な特徴を挙げたり比較したりしながら要約するものが一般的。
Task 2:出されたテーマについて、自分の意見やその理由を自分の知識や経験を交えながら250字以上で論理的に書く。
General Training Module
Task 1:お礼・依頼・苦情などのフォーマルな手紙を150字以上で作成する。
(書く際に、書いてはいけないことなどのルールを指定されることがある)
Task 2:こちらのタスクはAcademic ModuleのライティングのTask 2とほぼ同じ問題内容である。
ただし、Academic Moduleに比べて出題されるテーマが日常的なことが多い。
留学する際に必要とされるIELTS試験のスコア
IELTS試験のスコアは、今や世界の教育機関で入学要件になっています。その際、どのくらいのスコアが必要かどうかは、それぞれの機関によって異なりますが、以下が一般的な目安と言われているスコアです。
- ・ 一般的な大学:5.0-6.0
・ 難関大学:6.0-7.0
・ 大学院:6.5-7.5
・ 専門学校:5.0-7.0
・ 語学学校:〜4.5
また、IELTSで取り扱われる英語は主にイギリス英語となりますが、昨今ではアメリカ英語や、オーストラリアや南アフリカ英語といったイギリス英語から発展した英語も使用され始めています。
IELTSの勉強法
IELTS試験傾向は、毎回、ほぼ同じ、大きく変わりません。よって、しっかりとコツを掴み、地道な演習を繰り返せば、誰でもハイスコアは出せます。
英検やTOEICと比較し、IELTSは日本人には攻略の難しい試験。独学でも勉強しようとすると、バンドスコアを0.5上げるのにかかる時間は200-300時間が平均と言われています。
一般的な高校卒業レベルのIELTS4.0程度の人が、名門大学へが求める7.0を取得しようとすると1200時間から1800時間かかる計算になり、1日3時間勉強しても2年間はかかる計算になります。
とりわけ日本人はライティングやスピーキングパートが弱く、イチから積み上げていく必要があります。これを実現するには高いモチ-ベーションを維持し、効率的な学習法を心がける必要があります。
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オンライン英会話を上手く活用する
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というのも、単語も独学で覚えることも出来る、リーディングやリスニングも模試を繰り返しこなせば攻略は出来ることでしょう。
しかし、SpeakingやWritingパートはやはりネイティブを相手に練習を重ねたいものです。どうしても独学だと自分がうまくやれているか?これはネイティブが使う表現なのか?などを理解せずに進むしかなく、非効率です。
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